カトラリーやガラス、食品などの撮影
2022/09/08
カトラリーの撮影
カトラリーや金属を商品撮影する場合には、映り込みに気を使わなければなりません。
油断するとよけいな物が映り込み、イメージを損なってしまいます。
この映り込みを味方につける事により、金属の輝きや質感を表現する事が出来ます。
ガラスの場合もそうですが、質感を出す為にやたらと照明を当てるとテカリになるだけなので、場合によっては影を入れて明暗をはっきりさせる事も重要です。
明暗がはっきりすることにより、輪郭が浮き出てきます。
照明はどのように当てるのがいいか、まず最初に検討します。
色々な角度から当ててみて、一番形状と質感を現せる場所を探します。
次に、映り込みが入らないように撮影するにはどうすればいいでしょうか。
撮影ボックスに入るサイズならば、ボックスに入れてしまい、入り口をトレーシングペーパーで蓋をします。
完全に密閉されたら余計な映り込みを心配する必要はありません。
撮影する為にカメラのレンズが入る分だけトレーシングペーパーを切り抜けば、無事に撮影できます。
トレーシングペーパーを切り抜くときは、切り抜く枠にセロテープを貼りましょう。
そうすれば力加減をあやまって、トレーシングペーパーを破ったりしにくくなります。
最初に照明の当て方や、カメラの位置を決めてから入り口は密閉するようにしましょう。
密閉した後にカメラ位置を変えると、照明の加減が違ってしまったり、トレーシングペーパーを貼り直して切り抜かなくてはならなくなります。
ガラスの撮影
ガラスの商品撮影をするにはどうしたらいいでしょうか。
ガラスの質感を一番表す事ができるのが、ハイライトを映り込ます事です。
商品に対して斜め後ろから広範囲に光を当てる事によって、ハイライトを映り込ませ、ガラスの透明感を表現できることができます。
照明の数を多くすればするほどハイライトが一層強調されます。
照明が1つしか無い場合は、照明の傘の周りに銀のアルミホイルを貼付けるのもいいでしょう。
ただ単にハイライトを強調すれば良いというものでもありません。
ガラス製品はどのようなイメージに仕上げるか明確なビジョンがないと、小道具や背景により全然思い通りになりません。
詳細なイメージを決めて小道具などを用意しましょう。
ガラスの器なのか、その器の中身がメインなのか、ガラスの自体の色は何色なのか、その色を目立たせるか、それともガラスの形状を目立たせるか。
むやみにハイライトを当てる事だけを重視しすぎて、商品のイメージが全然違ってしまったり、テカリが出てしまってガラスの中身が見えなかったりします。
その場合は、逆にトレーシングペーパーを使って光の量を減らす事も必要です。
また商品自体に影を作り、明暗をくっきり分ける事によりガラスの透明感を表すこともできます。
食品などの撮影
料理などの商品撮影のポイントは、食材の質感を表現する事です。
スウィーツはデコレーションにツヤを入れると美味しそうに見えます。
例えばショートケーキですと、イチゴの部分にツヤを入れると新鮮で美味しそうなケーキに見えます。
デコレーションのツヤだけでなく、スポンジ部分の質感にも気をつけましょう。
照明を当てすぎると、ツヤは出てもスポンジのふんわりした質感がなくなり、ぺったりとした硬質な見た目になります。
あまり照明を強くせずに撮影する方がスポンジはふんわりします。
メインの照明の他、補助照明の強さに気をつけて撮影すると、デコレーションとスポンジの質感が両方出すことができます。
ピントをどこに絞るか決めて、わざと一部をぼかして撮影するのもいいでしょう。
撮影の際には、小道具にも気を配りましょう。
お皿を一つとっても、大きすぎたり小さすぎてはせっかくのケーキが台無しです。
真っ白なもの使うのか、柄が入った物を使うのか、ティーカップを添えてみるなど、今すぐ食べる事が出来そうな雰囲気も購買意欲を誘います。
真っ正面から撮ると奥行きがなくなり、正面と上の2面しか撮影できません。
もし、ケーキが二つあるなら逆方向に置くと全面見えるようになります。
全体像が分かる方が美味しそうに見え、画面も締まって見えます。
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