簡単にできる透明グラスやガラス器の撮影方法
2018/10/30
透明なグラスやガラス器の撮影で悩んでいる人が多いのではないでしょうか。
透明なガラスなど、反射があるものは、ライティングの位置や撮影する角度などが、少しでもずれますと、イメージが変わってきます。今回は、撮影のポイント・コツをご紹介します。
■グラスやガラス器の透明感が大事
透明なグラスやガラス器の撮影の場合は、背景に、白か黒のケント紙(マット系アクリル板も可)を使って撮影するのが、一般的です。黒のケント紙を使用した場合、高級感や重厚な印象に表現することができます。
ライト(光)の位置は、グラスの正面から光を当てるのではなく、背後から光(ライト)を照らすことです。後ろから照射される光が、グラスやガラス商品を通過することで、グラスの輪郭やデザインをきれいに映し出し、グラスの表情を美しく魅せることができます。
ライトのポイントは、透明なグラスやガラス器の手前よりも、背後が明るくなるようにすることです。また、手前と後ろ側との明暗さが大きくなるほど、透明感がきれいに強調されます。そのため、ライトの位置が、かすかにずれてしまっただけでも、グラスやガラス器の表情が変わってきてしまいますので、ベストな位置を探しましょう。
■グラスやガラス器の光沢・質感を表現するレフ板
グラスやガラス器のデザインの見え方や光沢・質感を、もっと表現するには、レフ板をうまく利用することです。商品撮影には、必ず必要なレフ板です。
撮影方法は、いろいろとありますが、例えば、商品より大きめなレフ板を2組用意しておきます。グラスを真ん中にして、挟むようにして、左側をつの字のように置き、右側をくの字のようにしておきます。この時は、必ずレフ板がカメラに映らないように、商品の手前に置くことがポイントです。
このような配置にすることで、ガラスの表面に、レフ板の白色が映り込むことにより、グラスの光沢や質感をきれいに表現してくれます。また、レフ板の位置を動かしていけば、また違った映り込みを表現することができます。
■グラスやガラス器撮影には乳白アクリル
背景に、光沢の乳白アクリル板を置きますと、グラスなどが反射して、コントラストが強調され、高級感ある雰囲気をつくりだしてくれます。ただ、乳白アクリル板は、半透明なアクリル板ですので、台に直接置きますと、下が透けてしまいます。そのため、乳白アクリル板の下に、白のケント紙などを敷いておくと良いでしょう。この場合、ライトは、2灯必要になります。1灯を、グラスやガラス器などのガラス製品にあて、もう1灯を乳白アクリル板の裏側から商品に照射します。簡易スタンドを利用しますと、比較的に手軽に撮影できます。
また、グラスやガラス器の透明感を表現するだけではなく、少し違った雰囲気をつくりたい場合は、例えば、背景シートを半透明な青を使って撮影しますと、ガラスの下の部分が青みがかかり、さわやかな雰囲気ある写真に撮れます。黒ケント紙にした場合は、重厚な印象に撮影することができます。この場合、グラスやガラス器に照射される光の明暗をはっきりと表現することがポイントとなります。
■イメージとライティングが大事なグラスやガラス器
グラスやガラス器は、反射や映り込みがあるため、他の商品撮影よりは、難易度が高めです。ガラスの器といっても、デザイン、色、形、質感など、様々あります。どの商品撮影でもそうですが、どのようなイメージに撮影するかにより、仕上げていく過程が変わってきます。
そのため、撮影する前に、どういったイメージで撮影するのか、背景の色、質感、小道具なども必要なのかなど、決めておくことが大切です。
■まとめ
通常、グラスやガラス器などのライティングは、商品の後ろから(逆光ぎみ)照らします。ガラスの透過光により、様々な演出を表現することができます。
関連記事
-
-
腕時計撮影のコツ・テクニック
簡単そうに見える腕時計の撮影ですが、実は、反射の部分が多くありますので、商品撮影 …
-
-
絞りが大事!デジタル一眼レフカメラで商品撮影
デジタル一眼レフカメラで、商品撮影する場合、商品に適切な量の光を与えることが大切 …
-
-
デジタルカメラについている露出補正を使って理想の撮影に!
デジタルカメラについている露出補正を使って理想の写真に! 一眼レフカメラやコンパ …
-
-
メイン・補助光の役割とレフ版の種類を知っておこう
商品撮影では、商品の特徴を伝えることが大事です。メイン光と補助光を調整し、レフ板 …
-
-
iPhone・スマホ動画で魅せる商品動画撮影方法
写真撮影と同時に、商品動画撮影を利用する企業が増えてきました。簡単な動画なら、i …