腕時計撮影のコツ・テクニック
2018/10/30
簡単そうに見える腕時計の撮影ですが、実は、反射の部分が多くありますので、商品撮影のなかでも、宝石などと同様に、難易度が高めです。今回は、腕時計撮影のコツ・テクニックなどを、ご紹介します。
■腕時計の曲線をきれいに見せる
時計を撮影する場合は、背景の上に直接置いて撮影しますと、残念な写真になってしまいますので、時計スタンドなどを使って撮影します。
もし、時計スタンドで、時計を腕につけたような曲線がイメージ通りに表現することが、できないようであれば、アルミバンドを使います。アルミバンドは、やわらかいですので、ハサミで切れます。ただし、反射させないために、黒テープなどで巻いてから、使います。
アルミバンドが用意できたら、時計のバンド裏に装着させ、形を整えます。
その後、時計を立たせるには、両面テープ、グルーガン(接着剤)などで貼るか、黒い粘土や消しゴムを小さく切って、腕時計の下に置き、腕時計を立てます。そのとき、時計のガラス部分は、カメラ側に向かって、まっすぐに置きます。
■時計の針の位置をあわせて美しく
腕時計の場合、大体11時~12時あたりに、ブランドのロゴマークがあります。そのため、ブランドのロゴマークが、隠れて見えないように、ある程度決められた位置に、針を設定しておくことが大切です。
例えば、短針と長針が下に向くようにセットしてしまいますと、バランスが悪く見え、貧相に見えてしまいますので、やめましょう。
通常は、10時8分又は、10分に合わせ、秒針がある場合は、35秒ぐらいに合わせますと、きれいに見えます。ただし、あくまでも目安ですので、商品の腕時計がきれいに見えるように、臨機応変に対応しましょう。
もし、ブランドのロゴマークが下についているものがあった場合は、秒針で、隠れてしまわないように気をつけましょう。また、ブランドのロゴマークが3時あたりにある場合は、10時7分37秒くらいにセットしておくと良いでしょう。
■撮影する前にすること
腕時計撮影では、ゴミや埃などが目立ちやすいですので、撮影前に、ブロアーで、ゴミを飛ばしておきましょう。また、指紋や汚れが付かないように、事前に、手袋をしておくと良いでしょう。
■いろいろとある時計の撮り方
商品撮影で、腕時計を撮影する場合、大きくわけて、腕時計の全体を撮影する、腕時計の顔となるケース部分のアップを撮る、腕時計の背面を撮ることが多いです。腕時計は、いろいろな素材が混じりあっているため、それぞれの素材の魅力を引き出す必要があり、商品撮影のなかでは、難易度が高めです。
例えば、革バンドの腕時計の場合は、革、ガラス、金属製で、それらは全て光沢があり、映り込みやすい素材です。また、腕時計の形や装飾などによっても、映り込みは様々です。
注意することは、腕時計のガラスに、光を反射させないようにすることです。また、時計の顔といえる金属製のケース部分や革製のベルトは、強烈なハイライトを、つくらないようにすることです。レフ板は、撮影する方法により、異なりますが、黒レフ板で、黒色を腕時計の文字盤に移しこむことによって、クリアに見せる方法もあります。
■時計のイメージに合わせて背景を変える
背景は、カタログみたいに撮影したい場合は、白系無地が通常ですが、逆に黒色の背景を使うことで、高級感を表現することができます。
また、高級時計やゴールド時計などは、特徴やイメージに合わせて、滑らかで艶のあるベルベット(ビロード)や大理石の背景紙など、背景素材を変えていくことで、また違ったイメージに、変えることができます。
■まとめ
腕時計のポイントは、文字盤をきれいに見せることと、白黒の映り込みのバランスを考えて、撮影することです。
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